バンクシー絵画のシュレッダー事件とは

その出来事は2018年10月7日にサザビーズオークションで起こりました。

バンクシーの作品「赤い風船に手を伸ばす少女」落札直後に突然、額縁から少しずつ抜け落ちていき、下半分だけ裁断されてしまったのです。
ちなみに落札価格は約1億5千万円
このショッキングな出来事は、世界中にニュースとして駆け巡りました。

事故か事件なのか、当初はよくわかりませんでしたが、時間が経つにつれて真相が明らかになります。
まず額縁には最初から、シュレッダーのように裁断される仕掛けが施されていたのです。
それもそのはず、この仕掛こそバンクシー本人が計画していた「イタズラ」でした。

しかし半分だけしか裁断されていないことからもわかるように、このイタズラも完璧ではなかったようです。
本来は絵画の全てが裁断される予定でしたが、額縁に仕組んだ装置の不具合により半分のところで止まってしまい、中途半端な裁断でパフォーマンスは終わりました。

ただしバンクシー自身はインスタグラムで「破壊の衝動は、創造的でもある」というピカソの言葉と一緒に、額縁に装置を仕掛ける様子を公開。
このパフォーマンスに喜びの声を上げています。

ちなみに競売を請け負ったサザビーズでは、作品名を「愛はごみ箱の中に」と変更
落札者も裁断された作品をそのまま購入しました。

しかしここで疑問が残ります。そもそもなぜ、このようなイタズラをする必要があったのか。
一説によると作品の価値を高めるため、競売会社がバンクシーと組んだやらせパフォーマンスだったとする向きもあるようです。

そもそもオークションには否定的な態度で知られるバンクシー。
もしかすると、一流のアーティストならではの挑発的なパフォーマンスだったのかもしれません。
しかしこのパフォーマンスによって世界中から注目を浴びたことで、皮肉にもかえって絵画の価値が上昇したと述べる業界関係者もいるようです。

いずれにしてもイタズラの真相は謎のままです。